稲も順調に育てば草も同じように育ちます。
草を刈らないと害虫たちが稲の生育を妨げ、お米の収量や品質に大きな影響を与えます。
下の画像は昨年収穫した米で害虫の影響を受けた米粒です。
※30kgに中に混在していたものを選別。
カメムシなどの害虫が生育中の稲に付着し未成熟な米粒をかじり美味しいところだけを吸い取り、そのまま完熟。収穫期を迎え刈り取って精米したものになります。
良いように解釈をすれば、虫たちが食べるほど美味しく安全なお米ということに間違いはありません。人体へ害・食味へのダメージについて影響を与えるものではないものの視覚的に食べたいと思えるお米の状態ではありません。
このような米粒を減らすために除草剤や害虫駆除の農薬を使用すれば一気に問題は解消され、予定収量のきれいなお米を収穫することができるでしょう。生産する側としては農薬を使用すれば作業はずいぶん楽になります。
しかしその代償はかなり大きいものになります。
私はそのような米づくりはしたくありません。
ならば答えは一つです!
薬を使用せず可能な限り自分たちの手で畔の草を刈り取り、害虫を稲に近づけないようにするしかありません。自分達の手を掛けられるだけの米づくり。
毎日、水田の様子を観察して稲の声に耳を傾け稲との対話を重ねる事です。
私の父は祖父からそう教ったようです。
私たちにとっては今も昔も変わらない美味しいお米をつくるための必須業務なのです。
まるしち商店のお米は、自分たちが普段食べるお米をお客様へお届けしています。
「美味しく食し・心身ともに喜ぶお米づくり」を熟慮し、減農薬と有機肥料を用いた農法を実践しています。育てる段階でできることは全てやり遂げたい。
今年もそのようなお米が収穫できるよう努めたいです。